セミナーのご報告
7月10日(日)に『S&Cコーチという仕事〜そのイメージと現実』をいうセミナーを開催させていただきました。
大阪市西区北堀江にあるコアトレーニングスタジオLOHASさんに、フィットネスインストラクター・トレーナー・治療家・学生など6名の参加者のみなさんにお集りいただきました。
LOHASオーナーの田中満さんとは10年来のお付き合いがあり、食事をご一緒させていただいた時に、「S&Cコーチとして職を得ることの難しさ」や「S&Cコーチとして現場で働くことの厳しさ」などについて話し合っていたところ、「ぜひ一度セミナーとして若手指導者のみなさんに聞いていただきたい!」ということになり、この日のセミナー開催となった訳です。
私もS&Cコーチとして現場に立ってまだ10年とちょっとですが、「アスリートと一緒に過ごしたい」とか「競技スポーツの現場で仕事がしてみたい」という安易な動機でこの仕事を志してしまったことで、とんでもない失敗や苦い経験をすることも少なくありませんでした。
その時の失敗談や、知っていたら失敗せずに済んだかもしれない事などを、実際いま現場で悩んでおられる若手指導者の方や、これからこの仕事を目指そうと勉強に励んでおられる方にお伝えする事で、キャリアアップの役に立ててもらえればと思いながら講師を務めさせていただきました。
以下、セミナーも概略です。
まず始めにS&Cを行う目的について。
一般的に言われているS&Cの2大目標は
「パフォーマンス向上」と「傷害予防」
ですが、私も考えはちょっと違います。もちろんこの2つであることは間違いないのですが、この2つを目指す事には次の3つの意味があると考えています。それは、
『選手をケガから守り』
『選手としても価値を高め』
『選手とその家族の生活を守る』
ということです。
数年前までは、私もS&Cによってその選手のパフォーマンスを高めてやりたい。と考えるひとりでしたが、ここ数年でその考えは変わってきました。
選手がその競技パフォーマンスを高めなければならない理由は、
「結果を出すため」です。
彼らはその試合において結果を残す事で自身の価値を高め、その価値によって収入を得ることで彼ら自身や彼らの家族の生活を守っている訳です。
そして彼らがその競技パフォーマンスを高める最も効果的な手段は、その競技の練習を積む事。
いくらカラダを作っても、筋力やパワーやスピードを向上させても、競技スキルが上達しないことにはその選手の価値が高まる事はありません。
それなのにS&Cだけでその選手の価値を高めようと考えるのはおこがましいことですよ。
我々S&Cコーチは、選手が自身のレベルアップの手段であるスキル練習に、「カラダのどこかに痛みや不安感を感じることなく」「ケガのリスクが高まる要素を減らし」「高いパフォーマンスを発揮することが可能なコンディションをつくって」送り出すことしかできないし、それこそが課せられた役割なんです。
つまりS&Cコーチというのは、
『選手やチームに対して貢献しなければならない』
という大変な仕事なんですよ、ということを伝えたかったんです。
そのあとはS&Cコーチの仕事として、私が毎日やっている現場での仕事内容(指導やプログラムデザインはもちろん、用具や施設のメンテナンス、コーチへの報告業務や選手へ配る資料づくりなどのデスクワークなどなど)を紹介。
けっこうやること多いんですよ(笑)
続いて様々な契約形態について。
チームとの直接契約のほか、業務委託・社員雇用(正社員・契約社員)・派遣契約・アルバイト・教職員採用など多様な契約形態があり、金額面以外にも「保険や年金の負担」や「確定申告の有無」などの違いがあります。またフルタイム契約やパートタイム契約といった違いで、副業が必要となるかそうでないかなど、考えなければいけないこともたくさんあります。といったお話。
S&Cコーチに必要なスキルとして、
①専門知識
②デモンストレーション
③コーチング
④コミュニケーション
⑤実務能力(ワード・エクセル・パワポなどの文書作成)
⑥プレゼンテーション
⑦トレーニング・測定機器の活用
⑧ITやデジタル機器の活用
といったことを挙げさせていただきました。
私自身、いまなお勉強中でございます。
そして現場に出る時のために知っておくべきこととして、
①コーチ・選手との人間関係と距離感
②職域やチーム内での立場をわきまえた言動の重要性
③経験を積む現場と結果を求められる現場の違い
など『人しての信用とプロとしての信頼を勝ち取る』こと、
S&Cコーチとしての職を得るためには、
①人脈づくり
②ライセンス取得
③実務経験
④実績づくり
が重要で『今の現場でいかに結果を出し信頼を得る事ができるか』が鍵となること。
などをお話しました。
もちろんS&Cコーチとしては常に、
①トレーニングの探求
②自己のトレーニング
③同業者との交流
④異業種との交流
などをやるべきで、
『情熱を持って取り組む』
『スキルを磨く』
『こだわりを持つ』
『経験を積み実績を残す』
『多くのつながりを持つ』
『あきらめない』
といったことが大切であるとお伝えさせていただきました。
厳しい現実の話ばかりでしたが、参加者のみなさんは熱心に聞いてくださいました。今後の活動の参考にしていただけたら嬉しく思います。
トレーニング理論や指導スキルなどテクニカルな内容ももちろん大切ですが、今後も各方面でご活躍の指導者の方をお招きし、こうしてそれぞれの現場の実情なんかもお伝えしていきたいですね。
| 固定リンク
| コメント (1)
| トラックバック (0)











